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北海道の食および食文化の発展に寄与した
個人または団体を顕彰する事業
「小田豊四郎賞」。

任期1年の選考委員の厳選なる審査によって
候補の中から、小田豊四郎賞が選ばれます。




第16回「小田豊四郎賞」受賞者が決定!

令和元年5月26日、六花亭本店4階「はまなしホール」で行われた第16回小田豊四郎賞贈呈式にて、今年度の受賞者が発表されました。


受賞されたのは、函館市でワインの製造、販売、ブドウの栽培をされている農楽蔵(のらくら)の佐々木賢様・佳津子様ご夫妻です。

選考委員の植野広生様は、ワインの美味しさは勿論、
佐々木様ご夫妻が高いスキルのもと
妥協のないワイン作りをされている点、
道南地域や日本のワイン界の将来を
見据えた様々な取組みをされていること等を
高く評価されました。




 第16回 小田豊四郎賞受賞 
「農楽蔵」

佐々木 賢 様(ブドウ栽培家、醸造家)
佳津子 様(醸造技術管理士)


http://www.nora-kura.jp/

   

【選考委員の挨拶】

選考委員 植野 広生様

食の雑誌『dancyu(プレジデント社)編集長



現在、北海道のみならず日本各地で素晴らしいワインを作る生産者の方々がいらっしゃいますが、農楽蔵の2人はちょっと違うんです。違うというのは、もちろんワインは美味しいのですが、美味しいだけではなく、背景にある作り手の物語や、自然の風景、それら全てが集約されていて、感動的ということです。VTRにもありました通り、函館の街なかのとても小さなワイナリーで効率良くワインを作られていて、ぶどうの自然な美味しさ、きれいな味わいを引き出すための仕組みが非常によく考えられています。そして出来たワインが本当にきれいで美味しい。「ひと口飲んで驚くよりも一本飲んで感動する」そんな味わいで、私たちが飲むシーンをイメージして作られているということがよくわかります。テクニックさえあれば出来る訳ではなく「こういうワインを作りたい」という2人の想いがハッキリとあって、その為に2人で取り組んでいるからこそ、出来るワインです。2人ともワイン作りの本場であるフランスでしっかり勉強して、日本で3人くらいしか持っていない資格をもって…という説明はここでは省きますが、とにかくそのすごい2人がコンビを組んで、函館でワインを作っているいうのは‘函館の奇跡’と言えると僕は思っています。




【受賞のことば】

株式会社 農楽
 

           佐々木 賢 様(ブドウ栽培家、醸造家)
佳津子 様
(醸造技術管理士)

現在北海道にワイナリーは37軒あるそうです。農楽蔵は24軒目でした。諸先輩が多くいらっしゃるなか、創業8年という未熟な私たちを選ばれるのは、相当な覚悟が必要だったと思います。未来に向けての激励が多分に含まれていると思います。

農楽蔵は先ほどのVTRにもありました通り、3ヘクタールの畑を持っています。醸造免許が貰えるギリギリの、とても小さなワイナリーです。自分たちの納得のいくものを提供し、身の丈にあった収入を得て、最大限の幸せを感じられること。これを方針としています。ただ、自分たちの納得のいくものが、コンクールで表彰されるものと必ずしも同じとは限りません。そもそも出品すらしていないので、いわゆる賞とは無縁と思ってきました。

農楽蔵が大切にしたいのは多様性です。ワインは人と人、人と食、食と食を繋ぐものだと思っています。私たちが、特に道南で常々考えているのは、ひとつのワイナリーで多くのワインを作るより、多くのワイナリーが少しずつのワインを作ったほうが、多様性があって面白いということです。勿論これはワインに限ったことではなく、とりわけ第一次産業、チーズや畜産物、野菜などにも言えると思っています。それらの小さな生産者が小さなコミュニティをいくつも作り、マルシェやイベントなどの活動を行い、地元食材の地元消費率を上げることで結果として多様性のある強い地域になると信じています。農楽蔵に関しては先ほど申しました、輸送しづらいワインを作っていることはここでメリットになります。函館に来て飲む必要があるからです。実際、生産量のかなりの本数を地元用に割り当てています。

嬉しいことに道南地域ではフランスのワイナリー進出、サッポロビール自社農園の開園など、ワインに関する動きが活発化しつつあります。豊四郎さんの『お菓子の街をつくった男』のように、私自身が『ワインの街を作った男』とまではいきませんが、豊四郎さんともゆかりのある函館が、豊かな食文化のある地域になるよう、様々な種を蒔ける存在になれたらと思っています。
  



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